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ワクチンについて

破傷風

破傷風とは?

破傷風は破傷風菌の感染によって起こる感染症で、人から人へ伝染する疾患ではありません。
破傷風菌は土壌中に存在し、世界中どこにいても感染の可能性があります。

破傷風の症状とは?

破傷風菌は主に傷口から体内に侵入し、3~21日の潜伏期の後、局所症状(顔面筋のけいれんによる痙笑、開口障害、嚥下困難など)から始まり、全身症状(呼吸困難や後弓反張など)に移行し、呼吸筋のけいれんや、日光、騒音等の刺激で全身強直をきたし死亡することが多い重篤な疾患です。

予防は?

破傷風菌の出す毒素は微量で非常に強い毒性を発揮しますが、この菌の自然感染によって免疫を獲得することはありません。
そのため予防接種によって免疫を獲得する以外に有効な対策はありません。

ワクチンは?

破傷風の予防にはワクチン(DPT-IPV、DPT、DT等)接種が有効です。
ワクチン接種により、100%近い方が十分な抗体を獲得すると報告されています。
日本では、破傷風ワクチンは3種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風・百日咳)に含まれていますので、定期予防接種を12歳の時に接種していれば、20代前半までは免疫がありますが(約10年間の免疫持続)、30歳以上の方では免疫が消失していると思われます。
日本において、近年1 年間に約40 人の患 者(致命率:約30%)が報告されていますが、これらの患者の95%以上が30 才以上の成人であったことからも、追加の予防接種を受けていない方は、改めての予防接種を受けることをお勧めします。

インフルエンザ

インフルエンザとは?

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。
インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスは、A 型、B 型、C 型に大きく分類されます。
このうち大きな流行の原因となるのは A 型と B 型です。
A型のインフルエンザはその原因となるインフルエンザウイルスの抗原性が小さく変化しながら毎年世界中のヒトの間で流行しています。
これが季節性インフルエンザです。

一方、新型インフルエンザは、時としてこの抗原性が大きく異なるインフルエンザウイルスが現れ、多くの人が免疫を獲得していないことから、全国的に急速にまん延することによっておこります。

国民の健康と生命、生活に、場合によっては医療体制を含めた社会機能や経済活動にまで影響を及ぼす可能性があるものを新型インフルエンザと呼んでいます。
日本では、例年12月から3月頃に流行しますが、タイでは7月から10月にかけてピークを迎えます。

インフルエンザの症状とは?

38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛等全身の症状が突然現れます。
併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。
お子様ではまれに急性脳症を、御高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を伴う等、重症になることがあります。

予防は?

インフルエンザの予防には、毎日の手洗い・うがいは欠かさずに行うことも大切です。
マスクではウイルスの侵入は防げませんが、口内を乾燥させないことで細菌やウィスルの繁殖を抑える効果はあります。
さらに、ビタミンA・C・Dは自己免疫力を高め病気にかかりにくい強い身体を作ります。
バランスの良い食事と、不足しがちなビタミンはサプリメントを摂って身体の中から防御しましょう。

ワクチンは?

インフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない、というものではありませんが、ある程度の発病を阻止する効果があり、また、たとえかかっても症状が重くなることを阻止する効果があります。
発症後、多くの方は1週間程度で回復しますが、中には肺炎や脳症等の重い合併症が現れ、入院治療を必要とする方や死亡される方もいます。
これをインフルエンザの「重症化」といいます。
特に基礎疾患のある方や御高齢の方では重症化する可能性が高いと考えられています。
ワクチンの最も大きな効果は、この重症化を予防する効果です。タイでは日本の冬ほど大流行するわけではないと言われていますが、
インフルエンザワクチン接種後、抗体が作られるまでに約2週間かかります。
タイでは7月頃から流行することが多いことから、一般的に6月頃のワクチン接種が勧められています。

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日本脳炎

日本脳炎とは?

日本脳炎は、フラビウイルス科に属する日本脳炎ウイルスによって引き起こされるウイルス感染症です。
日本脳炎ウイルスはブタの体内で増殖し、蚊によってブタからブタにウイルスが伝播します(ブタ→蚊→ブタの流行)。
一方ヒトは、ブタから感染した蚊に刺されて感染します(ブタ→蚊→ヒト)。ヒトからヒトへの直接感染はありません。
ウイルスの媒介蚊は、主にコガタアカイエカ(コガタイエカ)で、日本をはじめ多くのアジア諸国に生息しています。

日本脳炎の症状とは?

突然の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、意識障害や麻痺等の神経系の障害を引き起こす病気で、後遺症を残すことや死に至ることもあります。
一般に、日本脳炎ウイルスに感染した場合、およそ1000人に1人が日本脳炎を発症し、発症した方の20~40%が亡くなってしまうといわれています。
また、生存者の45~70%に精神障害などの後遺症が残るといわれています。
日本脳炎は症状が現れた時点ですでにウイルスが脳内に達し、脳細胞を破壊しているため、将来ウイルスに効果的な薬剤が開発されたとしても、一度破壊された脳細胞の修復は困難といわれており、日本脳炎は予防が 最も大切な疾患であるといえます。

予防は?

予防の中心は蚊の対策と予防接種です。特に蚊の発生が多い地帯などでは、虫よけスプレーなどを利用し、防虫対策を忘れず行いましょう。

ワクチンは?

ワクチン接種により、日本脳炎の罹患リスクを75~95%減らすことができると報告されています。
定期の予防接種を完了していても、予防接種の有効期間は3~4年といわれています。
この期間を経過した後に、流行地域に長期間渡航される方は、追加で1回接種し、以後3~4年ごとに接種することが望ましいと言われています。

狂犬病

狂犬病とは?

狂犬病は主に狂犬病に感染した動物に咬まれ、唾液中に排出されるウイルスが傷口より体内に侵入することにより感染する感染症です。
狂犬病はすべての哺乳類に感染することが知られており、もちろん人も例外ではありません。
人も動物も発症するとほぼ100%死亡しますが(生存例あり。)人では感染後(感染動物に咬まれた後)にワクチンを連続して接種することにより発症を防ぐことができます。
主な感染源動物は犬ですが、猫やコウモリ、キツネ、アライグマなども感染動物となります。
世界保健機構(WHO)の推計によると、世界では年間におおよそ5万5千人の人が亡くなっています。また、このうち3万人以上はアジア地域での死亡者と言われています。

狂犬病の症状とは?

強い不安感、一時的な錯乱、水を見ると首(頚部)の筋肉がけいれんする(恐水症)、冷たい風でも同様にけいれんする(恐風症)、高熱、麻痺、運動失調、全身けいれんが起こります。その後、呼吸障害等の症状を示し、死亡します。(生存例は数例しか報告されていません。)

予防は?

犬や野生動物を触ったり、手から直接えさを与えたりしないようにしましょう。感染が心配な方には、事前のワクチン接種をお勧めします。

ワクチンは?

★咬まれる前のワクチン(暴露前免疫)
ワクチンを3回接種します。

★咬まれた後のワクチン(暴露後免疫) 
まず、傷口をしっかり洗浄し、ポピドンヨードで消毒(イソジン)、医療機関にてワクチンを5回接種します。

腸チフス

腸チフスとは?

腸チフスは、サルモネラ菌(食中毒を起こす事で知られてます)の一種であるチフス菌が、水・食物などを介して、人体内に入り込み、発病する経口感染症です。
感染した人々の糞便との接触により拡散されることもあります。
途上国を中心として、毎年約2,000万人の患者が発生し、約20~30万人が死亡しているとされる、要注意の病気です。ただ、早期の確定診断、適切な抗生物質での治療で治ります。

腸チフスの症状とは?

約7日~21日の潜伏期間の後、38~40℃の発熱が出現します。
頭痛、寒気、身体のだるさを伴いやすく、腰痛、背部痛が出る事もあります。
下痢、食欲不振、吐き気、嘔吐といった症状は少なく、むしろ、便秘傾向になりがちで、発熱は40℃以上に上がる時もあります。
発熱する前に、風邪様症状、軽い食中毒様症状が出る場合もあります。
その他、特徴的な症状として、高熱のわりに脈拍数が少ない(毎分100回以下)、脈が規則的でなく、乱れる(多いと毎分10回、脈が途切れる)、胸、お腹、背中に直径2~5ミリメートル程度の、ピンク~紅色の発疹(バラ疹:熱が高い時に出現し、数時間で消える)の出現があります。
発熱以外の症状を殆ど伴わない事もあります。
約5%の確率で脳・髄膜炎を合併するといわれています。

予防は?

予防接種、そして流行地では汚染されている可能性のある水・食物は摂らない様にしましょう。

ワクチンは?

ワクチンによる予防効果は100%ではありませんが、汚染地域に行く前(1~2週間前)に、ワクチンを接種する様にしましょう。
腸チフスワクチンの効果は約3年とされておりますが、汚染地域に長く滞在する場合、2年毎の接種が望まれます。

A型肝炎

A型肝炎とは?

A型肝炎はA型肝炎ウイルスによる一過性の感染症です。
B型およびC型肝炎と比べると慢性化することは稀といわれています。
感染経路は、汚染された食物などを摂取することによっておこる感染、ウイルスが付着した手で口に触れることによる感染(経口感染)、また性的接触による感染(糞口感染)もあります。

A型肝炎の症状とは?

潜伏期間は2~7週間程度です。
発熱、全身倦怠感などの症状に続いて、食欲不振・嘔吐などの消化器症状、さらに数日後には肝機能低下による黄疸を呈します。
乳幼児の感染では症状が軽いことが多いですが、年齢が上がると症状が重くなる傾向があり、高齢者では重症化(劇症肝炎・死亡)することがあります。 

予防は?

衛生状態の悪い地域では、生水、氷、生野菜、カットフルーツなどの加熱されていない食品を喫食しないようにしましょう。
トイレの後や調理・食事の前には石鹸と流水で十分に手を洗いましょう。
感染した場合には、症状が現れる前から症状が消えた数週間後まではウイルスの排出があるので、周りの人に感染させないよう注意して下さい。
有効な予防法は予防接種です。 

ワクチンは?

予防接種における抗体獲得率はほぼ100%で、5年間は効果が持続するといわれています。

B型肝炎

B型肝炎とは?

B型肝炎はB型肝炎ウイルス(HBV)が血液・体液を介して感染して起きる肝臓の病気です。
HBVは感染した時期、感染したときの健康状態によって、一過性の感染に終わるものとほぼ生涯にわたり感染が継続するものとに大別されます。
持続感染になりやすいのは、出産時ないし乳幼児期の感染といわれています。

B型肝炎の症状とは?

感染して90~150日の症状のない期間があった後、倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛、黄疸(皮膚や目の白い部分が黄色くなること)がおこります。
皮膚発疹や関節の痛みが生じることがあります。
大人での死亡率は1%くらいです。
一部の人で慢性化し、肝硬変になったり、癌化することがあります。

予防は?

不特定の人との性交渉は避けましょう。コンドームを正しく使用しましょう。
途上国では医療器具が汚染されていることがありますので、安心できる医療機関を確認しておきましょう。
また、不衛生な場所での皮膚穿孔(耳ピアス、入れ墨や鍼など)を避けましょう。予防接種が感染防止に有効です。

ワクチンは?

ワクチン3回接種後の防御効果は20年以上続くと考えられていますが、抗体持続期間は個人差が大きいようです。

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